ユーザビリティ評価
ユーザビリティ評価
古田一義先生
2018/11/3
ユーザビリティ基礎
ユーザビリティとは
特定の目的を達成するために、特定の利用者が、特定の利用状況で、有効性、効率性、そして満足とともにある製品を利用することができる度合いISO9241-11より
- 「有効性」 利用者が、指定された目標を達成するうえでの正確さと完全さ(効果)
- 「効率性」 利用者が、目標を達成する際に正確さと完全さに関連して費やした資源
- 「満足度」 不快さのないこと、および製品使用に対しての肯定的な態度
本講義での用語の定義
各手法の位置づけ
-
ユーザー不参加型
-インスペクション(ER, HEM, CW, ペルソナなど)
-モデリング系手法(KLM, GOMSなど)
- ユーザー参加型
-ユーザーテスト(UT)
-インタビュー
-アンケート
インスペクションの特徴
- メリット
-稼働する製品、プロトタイプが必ずしも必要でなく、開発初期に実施できる
-実施コストが安く、短期で実施可能
-未発表製品を扱うリスクが低い - デメリット
-実施者にスキルが必要
-設計者自身がおこなう場合、客観性が低い(“知識の呪い”)
-定量データが出しづらく、アウトプットの説得力が弱い
インスペクションの詳細分類
- 構造化レビュー(所定フォーマットがある)
-Heuristic Evaluation Method(HEM)
※ニールセン「ヒューリスティック評価法」
-Cognitive Walk-through - 非構造化レビュー
-Expert Review
決まった形式はなく、評価スキルを持つ専門家が経験と知識に基づいて実施 - ペルソナ、シナリオ・ベース
ユーザーテスト(UT)の特徴
- メリット
-インスペクションでは想定しきれないこともわかる
-アウトプットの説得力 - デメリット
-実施コスト(金額・時間)が高め
-ユーザーの発話、行動に解釈が必要
-ある程度動くプロトタイプが必要なため、実施可能時期が遅め
◎開発時期に応じて適切に使い分けよう!
認知・心理
使いやすいユーザーインターフェースを作ろうとするとき、ユーザがそれをどのように見聞きし、解釈し、判断し、記憶・学習するかを知っておくことが重要。
(つづく)
タスク設計
モデレーション